
2009年5月21日
昨日は来客一件。営業の方でしたが、非常に物腰がよろしくて、営業トークよりも弊社の現状などをどんどん聞いてくれるので、なんだか余計なことまでしゃべってしまいました。
「求人・転職|求人・転職情報のはたらいく」というサービスだそうです。求人の予定があるときは、ぜひ使わせていただきたいと思います。
さて、本題。友人・・と呼ばせていただくには差し出がましいのですが、勝手に慕わせていただいている長谷川恭久さんが、自身のBlogで興味深いエントリーをされていました。
この話題は私のサイトでも何度か挙っていますが、「同じ見た目」という言葉だけでも随分捉え方が違いますよね。講師をしていた John にとっては「ほとんど同じだから良い」という装飾でも他の視点から見ればそうではない場合があります。最大公約数でポテンシャルを削ぎ落としてまで同じように見せる必要があるのか、実際、複数のブラウザで観覧するユーザーがどれだけいるのか、そして社内外でどう伝えれば良いのかなど、様々な疑問や提案がディスカッション中にされました。
ソフトウェアデザインでは以前から使われていた言葉ですが、ここ数年ウェブデザインにおいても聞かれるようになった「Progressive Enhancement」。実際のところ、あなたはどう感じていますか?
ちなみに「Proressive Enhancement」は、英語ですがWikipediaを参照したりwithDのこちらの記事などにわかりやすく解説されています。
で、議題の「どんなブラウザでも見た目を統一するべきか」という質問です。
この答えに「統一しなくて良い」と答えるのは、なかなか勇気がいります。
利用者から見れば、例えばテレビでソニーのテレビを買った人と、東芝のテレビを買った人で番組の見た目が違うとかはあり得ないことです。
それに従えば、IE7だろうがFirefoxだろうが、IE6だろうが「同じページを見ているなら、同じ見た目になるべき」というのは、理にかなっています。
ただ、それを「コンテンツ制作者」が担うべきなのかは疑問です。テレビ制作者が、毎日作った番組をソニーと東芝のテレビで試したりはしていないでしょう。
番組が正しく配信されるのは、逆に家電メーカーがコンテンツを正しく表示できるようにテレビを作っているからです。
なので、理想論を言えば、WebブラウザメーカーがHTMLを正しく表示してくれるというのが、正しい姿であり、現在のようにWeb制作者がひーひー言いながら、あらゆるブラウザでチェックをして、CSSハックなどで見た目を合わせているという姿は、あまり健全であるとは思えません。
では、Webブラウザメーカーにそれを望むことができるのかと言えば、少なくとも今の時点ではそれは難しいと思います。
テレビのように、国が中心になって方向性を決められるメディアならまだしも、HTMLは厳格な規格になっておらず、解釈次第でかなり柔軟になってしまいます。
それは、欠点だけとは言えず、テレビは「地デジ化」程度にえらい苦労をするようなメディアになってしまっています。
身軽に進化できるWebと、どちらが優れているかというのは非常に難しいでしょう。
そんなわけで、そもそもテレビやDVD、CDなどのような「整理されたメディア・コンテンツ」と同じ土俵で語ることがナンセンスであり、WebはWebの理想型を目指すしかありません。
で、結論ですが、私としてはそんなわけで、すべてのブラウザで見た目が同じ必要性は「ない」と感じますし、それを目指すのは健全ではないかなぁと思います。どうしても、デザイナが意図したデザインにしたいがために、マークアップエンジニアが徹夜でCSSハックを当てるのは正しくないと思いますし、正しく表示されないブラウザでは画面を真っ白にしてしまって「○○ ver.xx以上でご覧ください」などとするのも、正しくないと思います。レイアウトが若干崩れていても、情報がきちんと伝わっていれば良いでしょうし、やりたいレイアウトが再現できないのであれば、そのブラウザには別のレイアウトを当てるべきではないでしょうか。
最低限の情報提供は保ちつつ、新しい環境には新しい体験を、古い環境にもそれなりの体験をといった切り分けができるのが、Webの柔軟性ではないかなと思いました。
長谷川恭久さんのサイトでは、アンケートや Twitterでご意見を募集されています。皆様も、ぜひ考えを投票してみてください!
Blogの更新は3本です。
エイチツーオー・スペースの最新情報をメールまたはRSSでお受け取りいただけます。ぜひご利用ください。
この記事へのコメント
2009年5月21日
「見た目」とは少し違うかもしれませんが、TVによっても映像の違いは大きいですよね。高画質かどうかでも違うだけでなく、古い型だと色もイマイチなんてこともあります。また、TVにはそれぞれ異なるインターフェイスを提供していますし、番組に対して何か出来る機能も異なります。
テレビ、ラジオ番組、そして雑誌の記事もそうですが、これらは放送コンテンツです。一方通行の配信なのでコントロールがしやすいのが特徴ですよね。作るコストも高いので(放送するためのインフラも含)数もそれほど多くありません。ウェブは一方的なコントロールが出来なければ、数えきれないほどのコンテンツが配信されています。誰もが「放送局」になっているだけでなく、誰もが再利用することも出来る場でもあります。
このウェブの特徴を我々は本当に理解してサイトデザインを提案したり、アドバイスが出来ているのでしょうか。
2009年5月22日
わー、コメントありがとうございます。
確かに、Webとはどういうメディアなのかというのをきちんと理解できているのかと言われると、なかなか答えに窮するかも知れませんね・・
もしかしたら、「すべてのブラウザで同じ見た目になるべきなのか」というのを、議論すること自体がナンセンスなのかも知れません。「それが Webというメディナなのだから」というのが、解答になるのかも知れませんね。
トラックバック