Webサイトなどの広報を考えるうえでは、ペルソナ(ターゲットとなる仮想の人格)を作るとよい、とよく言われます。
ペルソナを設定する効果や設定に肉付けをするための方法は、様々な書籍やサイトで解説されていますが、そもそも判断材料がなさ過ぎてペルソナ設定をどうやって進めればよいのか、どんな人をターゲットにすればいいのかがわからない場合の進め方について紹介します。
今回ご相談いただいたのは、NPO法人を設立したての若人ふたり。
先週NPO法人化したばかりで、寄付と採用が課題であるものの、だれをターゲットにすればよいのか手がかりが欲しいというご相談でした。
まずは既存の寄付者・協力者・購入者を分析しよう
もしすでに家族や親友以外に既存の寄付者・協力者・購入者が何人かでもいる場合は、その人々にヒアリングしてみるのがよいでしょう。
- なぜ他ではなく自団体に寄付・協力・購入しようと思ったのか?
- 職業
- 自団体の活動に関する関心ごと
- 上記関心事を調べるときのツールやタイミング、方法
- 自団体を知ったきっかけ
などをヒアリングしてみて、こういう考えの人はほかにもいるかもしれない…と思ったら、それを膨らませていくイメージです。
寄付集めのペルソナ作りで参考になる人が周囲にいない場合は、「クラウドファンディング」をしてみるのも手
クラウドファンディングを無料でできるマーケティングツールとして捉えて利用するという手もあります。
そこで獲得した寄付の一部はクラウドファンディングに手数料として差し引かれてしまうかもしれませんが、たとえ寄付者が0人であっても、オプションを頼んでいない限りは自団体からの持ち出しはないため、コストはかかりません。(自団体の人件費はかかりますが…)
やってみたい事業の資金集めをクラウドファンディングを展開してみて、協力してくれる人の属性を分析して
その属性をもとにペルソナを設定するということも可能です。
たとえば、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」の場合だと以下の情報を、管理画面の「インサイト」という機能を使ってグラフ形式のレポートとして閲覧できます。
・総支援額(支払い方法別)
・日別PV
・参照元別PV(URLから直接、Facebook、Twitterなど)
・男女別の支援割合
・年代別の支援者数
仮説をいくつか作り、どのターゲット向けにどんなチャネルでプロモーションをしたときに支援が増えているか、ということを確認することができます。
▼参考ページ
プロジェクトの作り方 – CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
また、もっと詳細に知りたい…という場合は、(支援者が登録していればですが)支援者のプロフィールページに来訪して確認することもできます。
・現在地
・出身地
・プロフィール(自由記述)
・ウェブサイト
さらに詳しく知りたい…という場合は、支援のお礼の個別メッセージを送る際にアンケートフォームを用意したり、個別にお伺いするということが可能です。
動機や、グッときたキーワードなどをヒアリングしてもよいでしょう。
クラウドファンディング会社にサポートをしてもらうメリットとは
クラウドファンディングをする際に、クラウドファンディング支援会社で「サポートあり」「サポートナシ」を選べることが多いと思います。
手数料は15%ほどかかることがあるようですが、広報に自信のある団体以外は、集まった寄付の中から多少の手数料を取られても「サポートあり」を選ぶのがよいと思います。
自団体の中にいたのではわかりにくい、世間一般からの見られ方、他の団体との違いなどを、やり取りの中でブラッシュアップすることができ、今後の広報にも、コンテンツを生かせるからです。