スラッシュ区切りが好ましくないといわれるのは、おそらく「アクセシビリティ」の観点からだと思います。ただ、結論から言うと「それほど気にする必要はない」という回答になります。具体的に紹介していきましょう。
スラッシュ区切りが好ましくないといわれる理由
まず、スラッシュ区切りが好ましくないといわれる理由は、「読み上げソフト」との相性が良くないためです。Webブラウザーに表示される文字などを読み上げることで、画面が見られない方でも、Web上の情報を入手することができますが、読み上げソフトの一部ははスラッシュで区切られた数字を「日付」と判別することができません。
そのため、例えば「2017/03/07」は「にせんじゅうなな すらっしゅ さん すらっしゅ なな」と読み上げます。また、年を省いて「03/07」などとすると、分数を勘違いをして「なな ぶんの さん」等と読み上げてしまうことがあります。これが、読み上げソフトを利用しているユーザーに親切ではないと言われています。
それほど気にしなくて良い理由
そこで、好ましい日付表示の方法は、年月日を付加して「2017年 3月 7日」などとする表記方法です。これなら、読み上げソフトでも、まず間違いなく読み上げられますし、誤解を受けることなく理解してもらうことができます。
ただ、この表記は長くなってしまい、まだ Webデザインの種類によっては馴染まない場合もあります。また、スラッシュ区切りでの日付の表示手法は一般的で、多くの場面で見かけます。そのため、読み上げソフトを利用しているユーザーも、慣れているため先のような「にせんじゅうなな すらっしゅ・・」と読み上げるだけで、日付であると認識できる事が多いというお話しをお伺いしました。
そのため、回答としては「年月日で区切るのが理想ではあるが、デザインなどによってはスラッシュ区切りなどでもそれほど気にする必要はない」と言ったものになります。
好ましくない日付表示方法
ここで、少し質問内容から外れますが、好ましくない日付の表示方法もいくつか紹介いたしましょう。
・年がない(例: 03/07)
日付を表示する欄が短いため、年を省いてしまうというのはよくありません。記事を書いて間もないときは、「今年」であることが分かりますが、Webページはずっと残り続けます。また、過去の記事に検索などから訪れるケースもあるため、年がないと「何年前の3月なのか」などが理解できません。年は必ず入れるようにしましょう。
・年が二桁(例: 17/03/07)
年が二桁というのも好ましくありません。日本語では、スラッシュ区切りの日付の場合「年/月/日」で並べることが多いのですが、英語圏などでは「月/日/年」と並べることがあります。年が二桁だとどちらの表記なのかの見分けがつきにくく、特に2008年などの記事の場合は「08/03/07」などとなるとどちらが年なのか分からなくなってしまいます。
このあたりに気をつけ、分かりやすい表記方法を心がけるようにしましょう。