制作会社への見積もり依頼で伝えておくとよいことはありますか

Web制作会社への見積もり依頼で伝えておきたいことは以下です。

・目的
・スケジュール
・予算

予算を伝えると、低レベルなものを限度額いっぱいで提案されてしまうのではないかと心配しがちですが、「相見積もり」を取っています、といえば、同じ予算でどれだけのことをしてくれるのかが比較しやすく、オススメです。

また、Webサイト制作を外注する際に、できるだけ安いといいなあと思うのが人情ではありますが、見積もりが上がる可能性があるようなことを隠して発注するのはトラブルのもとです。

※最初安い見積もりで無理に合意しても、実際の工数に合わせて別途見積もり…というケースも多々あります。
以下のようなことがあらかじめわかっている場合は制作会社に伝えておくとスムーズでしょう。

見積もり依頼前に伝えておくと、地味だけどよいこと
  • 納期の根拠や、イベント、メディア掲載の予定等
  • そのプロジェクトの窓口担当者と、プロジェクトへのコミット度合い
  • Webサイトに掲載する内容の確認体制・決裁者、確認にかかるおおよその日数
  • コミュニケーションツールの希望(電話希望なのか、メールでOKか)
  • メールの返信にかかるだいたいの日数

それぞれ見積もりが上下する可能性がある理由について簡単に説明してみます。

納期の根拠や、イベント、メディア掲載の予定等

いつリリースしなければならないのか、ということがわかると、制作会社はどのくらい詰め込んで作業をしなければならないかを見積もることができます。
タイトな納期だと、他の案件をお断りしたり、助っ人を依頼したりという、クライアント側からは見えづらい費用が発生します。
「サイトのリリース、いつでもいいんです」とお伝えしておいて、途中で「実は月末に総会があるので、サイトリリースを絶対前倒ししてほしい」とお伝えしたりすると、特急料金を加算されることもあるので注意しましょう。

そのプロジェクトの窓口担当者と、プロジェクトへのコミット度合い

発注側の窓口担当者にすぐ連絡がつくか、相談に対して返事がすぐ返ってくるのか、ということによって、サイトリリースまでにかかる時間は前後します。
窓口担当者がそのプロジェクトを最優先にしているということがわかれば、少し制作会社も安心できるかもしれません。
逆に「ほかにこういう案件を持っているので、月初は多忙で連絡がつきにくい」などの情報があると、制作会社もスケジュールを立てやすくなります。

Webサイトに掲載する内容の確認体制・決裁者、確認にかかるおおよその日数

Webサイトに掲載する内容を1人が判断できる場合と、5人で確認する場合とでは制作物の確認にかかる時間が変わってくるのが一般的です。
また、ステークホルダーそれぞれに確認を出すと、『これは出したい』「それは出したくない」など矛盾する意見が出てくることがあるため、それを取りまとめてどこに着地させるかを決めてよい立場の人が誰なのかを明らかにしておきましょう。

制作会社から「提案」はできますが、最終判断は発注側にあるので、船頭多くして船山に登るではないですが、内部で揉めている間、その部分はストップしてしまい、制作期間が長くなり、見積もりが高くなってしまうことがあります。

コミュニケーションツールの希望(対面希望、電話希望、メールでOKか)

制作会社から出てきた提案やデザインなどに対して、どのようなツールでコミュニケーションするかも希望を伝えるようにしておくとよいでしょう。

毎回対面希望なら、きちんと「毎回打ち合わせをしたい」、時間が固定されるのが嫌な場合は「対面や電話、会議は不可。メール等を希望する」と伝えます。
打ち合わせの際は、制作会社に来てもらうと、移動時間分割高になる可能性があります。制作会社のほうに出向いても双方構わないのであれば、制作会社に行って打ち合わせをする、とすれば、制作費に交通費やアイドリングの分の人件費を乗せられずにすみます。

メールの返信にかかるだいたいの日数

メールを見る習慣があるかなど、メールの返信があったときにどのくらいで返信できるかということを正直に伝えるようにしましょう。

「メールを見ていなくて返事ができなかった」などはよく聞く話ですが、その間制作会社では進行がストップしてしまいます。「メールは朝しかチェックしない」「数日に1度しかメールをチェックしない」などの習慣があるのであれば、それを伝えておくと、段取りの良い制作会社であれば、タイミングを見計らったり、メール送信と同時に電話でもフォローをしてくれたり配慮してくれるでしょう。

自分たちでやるか、制作会社にお願いするか、心づもりを伝えるとよいもの
  • 企画
  • ディレクション
  • 原稿作成、リライト、校正
  • 素材写真の選定
  • ドメインの準備、サーバーの準備
  • 大量のデータ移行(抽出・成型・流し込み)
  • 同じひな形で展開する大量のページがある場合、その原稿の流し込み
  • 観点の異なる複数の人が原稿をチェックする場合、そのとりまとめ作業

これらはうっかり「サービスでやってもらえるもの」と思いがちですが、実際には何日もかかるものであったり、外注しなければならないものもあったりするため、タダでやってもらえないことのほうが多いと思っておいた方が良いでしょう。

言い換えると自分たちでやれるなら見積もりが安くなる可能性があるものです。
また、後から「やってほしい」と制作会社に伝えると見積もりが上がる可能性があるものとも言えます。

Webに関わる業界や職種で働いているのではない限り、Webサイトを制作する機会はそうそうあるものではないと思います。
それだけに、「何を伝えておくと制作会社とスムーズにやり取りできるのか」ということが事前に見当がつかず、後で伝えてゴタゴタすることもあるでしょう。
そうならないために、上記に挙げたことや、制作会社に「スムーズに制作するために何をあらかじめ確認しておきたいですか?」と聞いて、相手の求める情報を提供するとよいと思います。

次回は、見積もりが出た後に実際に制作会社に渡す準備物等についてお伝えします。
制作会社にWeb制作を依頼前にやるべきこと・準備するべきものは?

この記事を書いた人

Sumiyo MAKINO

大学卒業後、ベネッセコーポレーションに入社、コミュニティ運営、サイト企画、編集、Webプロモーションなどに約15年従事。
退職後、フリーランスとして関西のソーシャル系の企業・団体を中心に、事業計画・運用改善・ディレクション・プロモーション・編集・ライティングなどでサポート。NPO広報友の会。
2017年よりビッグイシュー・オンライン共同編集長。​
2019年、準認定ファンドレイザー®試験合格。