新規でWebサイトを作るときに必要なこと 7つ

個人事業主・中小企業やNPOなどの団体が「新規でWebサイトを作りたい」と考えた場合に、何から手をつけていいかわからない…というケースはとても多いと思います。
「どんなサイトを作りたいか」ということもあいまい…という方向けに、準備するべきことをまとめてみました。

<新規でWebサイトを作るときに考えること>

1.サイトのターゲットと目的を定める
2.その目的を果たすために必要な要素を決める
3.出せる予算を計算する
4.3により外注か内製かを決める
5.(外注か内製かで下記を選ぶ)
└外注の場合…a.外注先を選び、要件を伝える
└内製の場合…b.どうやって作るかを決める
6.必要な素材を準備する
7.更新する担当などの体制・ルールを考えておく
という流れになるかと思います。それぞれ、簡単に説明していきます。

1.サイトのターゲットと目的を定める

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これから作るWebサイトに、どんな人に来てもらいたくて、どうなってほしいのかを考えます。
例えば…
「新規のお客さまに、来店してもらいたい」「体験レッスンに来てもらいたい」
「コンサートのチケットを売りたい」「サービスの利用者を増やしたい」等…。

一つのサイトで、複数のターゲットや目的があるかもしれませんが、そのターゲットと目的の洗い出しと優先順位を書き出して決めていきましょう。
#「サイトの目的 ターゲット」などで検索すると、参考になるサイトがいろいろ出てくると思います。

2.その目的を果たすために必要な要素を決める

1. で洗い出したターゲットが、サイトの構築の目的に到達するために必要なものは何かを考えます。

(採用が目的なら)
・採用目的なら、募集要項や連絡先
・サイトを見てから応募する気になってもらうには、現場の雰囲気などがわかるものが必要

等です。
これから作ろうとしているサイトは、誰にどうなってもらうことを狙ったサイトなのでしょうか。
また、そうなるには何が必要か、「最低限必要なもの」「あるとさらにいいもの」に
わけて考えるとよりよいと思います。

3.出せる予算を計算する

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次に、捻出できる予算を考えてみましょう。
やりたいことがあっても予算によって実現可能かどうかは多少変わります。

サイトを作るのに、相場はどのくらいなのか…と気になるかと思いますが
作り方によって0円から数万円~100万円を超えることもあります。

一般的な中小企業やNPOが初めてWebサイトを持つときにかかるコストはたいてい下記のとおりです。

<初期費用>
・サイト構築
→自分でやるなら0円~。外注するなら数万円~数十万円(※)

<運用費>
・レンタルサーバー代
→無料のサービスなら0円、サーバーを借りるなら月額数百円~
・ドメイン代
→独自ドメインを持たないなら0円、専用ドメインを用意するなら月額数百円~
・保守費用
→自分でやるなら0円~、外注するなら月額数千円~数万円

※無料でサイト構築するかわりに、サーバー代も含めて月額料金を請求という会社もあります。
*独自ドメインを持たない選択をすれば、0円です。

「あれ?やろうと思えば全部無料でもできるの?」-はい、その通りです。

自力で頑張れば、無料で作り、無料で運用していくことは可能です。
無料で作れるサイトのサービスについては、追ってご案内しますが、ここでは無料のWebサイト構築サービスのメリット・デメリットを挙げます。

(メリット)
・安い
・早い

(デメリット)
・広告が表示されるケースが多い
・素人っぽくなってしまうため、業界によっては信頼性に欠ける
・機能に制限がある
・本来力を入れたいコア業務に充てるべき時間が削られる

つまり、「広告を表示させたくない」「信頼性の高いものをつくりたい」「自由にやりたいことを表現したい」「コア業務の時間を削りたくない」という場合に、外注という手段を取ることになります。

4.3により外注か内製かを決める

事業を始めたばかりでなるべくコストをかけたくない、という場合など、迷うことなく0円コースを選びたい、という気持ちが湧いてくる方もいるかもしれません。
もし自分にサイト構築のスキルがすでにある、または、スキルはなくても時間(と根気)が許すなら自分でお金をかけずにやってみるのもよいと思います。

まずは自分でやってみて、アクセスの状況などをつかみ、その情報をもとに、事業が軌道に乗ってきたら外注…というステップを踏んでもよいと思います。

そこで外注のメリットについても紹介しておきます。

・プロがサイトを構築することで、集客や目的達成度合いが高まることが期待できる
・自力で一から十まで調べたり、手を動かしたりしてサイトを構築する時間の多くをプロに任せることで、ほかのコア業務に浮いた時間を充てることができる

つまり、外注の費用をかけても、プロの作ったサイトなら回収も早いかもしれませんし、コア業務に時間を充ててサービスをブラッシュアップすることで、さらに顧客満足度が高まり、継続や口コミにつながるという効果もあるかもしれません。

なお、NPOの場合はプロボノに頼むという手段もあります。
NPOのWebサイト制作。外注かプロボノかどちらがよいか?それぞれの特徴まとめ

外注の場合、初期費用の相場はどのくらいか?ということが気になるかと思いますが
何を依頼するかによって変わってきます。

・サイトの企画から考えてもらう
・ロゴを制作する
・デザイン・コーディング制作(ページ数やデザイン性による)
・写真撮影
・テキスト素材
・システムも作るならシステム開発費

など、上記のうち、何を含むか、また何ページ作るかによって見積もりは変わってきます。
(教室なら「トップページ」「コース紹介」「スケジュール」「講師紹介」「アクセス」などの構成等)
例えば上記の場合ですと、上記のデザイン・コーディング制作だけであれば、内容にもよりますが数十万円程度がたいていの制作会社の相場かなと感じます。

今すぐに数十万円・・・・というととてつもなく高く感じるかもしれませんが、どのくらいサイト経由で来店してもらったり、販売したり、寄付をもらったり、採用したりすることで回収できるのか…ということを考えて出せる金額を「投資」と考えて思いきってもよいと思います。

5-a.外注先を選び、要件を伝える

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外注するとなったら、次は外注先選びです。

世の中にはWeb制作を生業としている会社や個人はたくさんいるので、知り合いに業界の人がいるでもない限り、どうやって良し悪しを見分けていいのかわかりづらいかと思います。

いくつか選び方の例を紹介しますので、自分に合いそうな方法を探してみましょう。

(1) 気に入ったサイト(規模が同じくらいだとなおよい)があれば、そのサイトの担当者に「どこが制作したのか」を聞いてみてみましょう。
教えてくれないかもしれませんが、「とてもよいサイトだと思ったので…」と言えば、教えてくれるかもしれません。(競合他社なら難しいかもしれませんが…。)
ただし、予算面で折り合いがつかない可能性はあります。それでも、打診してみて損はないでしょう。

(2) SNS等で、「これくらいの予算で何ページくらいのサイトを作りたいと思っているがおススメの制作会社を教えてほしい」と発信してみるという手もあります。
ただし、知人に紹介してもらった場合、センス等が合わなくても断りづらいことがあるかもしれない…というデメリットはあります。

(3) クラウドソーシングのサービスで予算や依頼内容、テイスト等を伝えて募集する手もあります。
個人相手なので値段交渉できるメリットはありますが、品質面には当たりはずれがある可能性があるので、応募者にはこれまでの作品を見せてもらうとよいと思います。(指名でコンペに参加してもらうことも可能です。プロフィールや実績を見て気に入った人を探してみるのもよいかもしれません)
ただし、本業ではない人も多く登録されているので、どのくらいのクオリティがどんな期間で完成するかはバラつきがある可能性があります。

「Web制作会社 選び方」などで検索すると参考になるサイトがいろいろ出てきますので参考にしてみましょう。

関連記事(外部サイト)
NPO向けの実績があるデザイン会社・デザイナー、団体、デザイン支援サービスまとめ 2015年版/NPOのためのデザイン

5-b.どうやって作るかを決める(内製)

自分で作る場合は、どうやって作るかを決めましょう。

一昔前と違って、自分でWeb制作の知識を持たなくても「Microsoft Word」が使えるくらいのスキルがあれば、簡単にサイトを作れるサービスがいろいろあります。

無料ツールを使うケース、月額料金を支払って使うケース、初期費用のみのケースなど様々です。
無料ホームページ比較サイトなどもあるので、参考にしてみましょう。

6.必要な素材を準備する

外注するにしろ、内製するにしろ、Webサイトに掲載するための素材が必要になります。
・テキスト原稿
・図版、写真素材
・ロゴ(あれば)
等々です。作りたいページに応じて準備しましょう。

7.更新する担当などの体制・ルールを考えておく

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サイトは作って終わりではなく、状況や必要に応じてどんどん更新・改善していくのが一般的です。誰が、どんなルールで更新していくのかをあらかじめ決めておくとスムーズでしょう。
自分一人しかいないからルールなんていらない…と思うこともあるかもしれませんが、自分一人だからこそ、更新タイミングを決めておかないと、ずるずると更新が遅れ、鮮度の低いサイトになってしまう恐れがあります。

(更新ルールの例)
・お休みやイベントの予定は決まり次第すぐに更新する
・イベントの後は一定期間内にイベントレポートをリリースする
・スタッフ紹介は、スタッフの入れ替わりの1週間以内に更新する
・ブログは週1○曜日に更新する

等決めておくことがおススメです。

以上、簡単に、Webサイトを作る際の準備についてまとめてみました。
わかりづらい点があれば、加筆・修正しますのでお問い合わせください。

この記事を書いた人

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MARCHITECT

大阪出身。大学卒業後上京し、一部上場の教育系の出版社でコミュニティ運営、サイト企画、編集、Webプロモーションなどに約15年従事。
退職後、フリーランスとしてNPOや社会的企業を中心に、事業計画・運用改善・ディレクション・プロモーション・編集・ライティングなどでサポートしています。