自分の団体を知らない人にも寄付してもらえる仕組み「不用品で寄付」

多くのNPO団体にとって、寄付集めは重要かつ難しい課題だと思います。
今回は、自団体を知らない人にも寄付をもらえる可能性のある仕組みについて紹介します。大掃除のシーズンはとくにねらい目です。ぜひ導入を検討しましょう。

不用品の処分ニーズと寄付を絡めたサービスを利用

寄付を獲得するには「自団体とその活動を知ってもらって、趣旨に賛同してもらい、寄付」という流れが一般的ですが、これに当てはまらないケースもあります。
例えば家庭から出る不用品を回収する業者によるNPO支援のプログラムを利用するという手段があります。

一般人の「不用品を処分したい」というニーズに対する解決方法として「不用品回収業者に買い取りを依頼する」という場合がありますが、いくつか業者はNPO支援として「不用品の買い取り金額を、特定のNPOに寄付をする」というプログラムを展開しています。
そういった業者の支援先団体になっておけば、一般ユーザーがあなたの団体を認知していなくても「不用品を処分したい」と思った際に、その不用品回収業者を通して、買い取り金額を寄付する団体として選んでもらえる…ということが可能だということです。

不用品のリサイクル業者によるNPO支援プログラム

お宝エイド

貴金属・ブランド品・切手・古銭古紙幣・古美術・骨董品、古本、不要な携帯電話などの買い取り金を指定のNPOに寄付ができる仕組み。支援者への告知用チラシ1000枚プレゼントという特典もあり。
お宝エイド

導入団体
ヒューマンライツ・ナウ
キッズドア  等

チャリボン

家庭や職場で読み終わった書籍、DVDなどを「チャリボン」に寄付すると、指定のNPO/NGOに寄付ができる仕組み。
活動の中で、子どもや子どもの保護者と接点が多いNPOであれば、対面でも「古本で寄付ができます」とアピールしやすい。
運営元のバリューブックスが多忙のため、新規の支援団体になるには制限がある場合もあるが、古本との親和性の高い活動団体であれば問い合わせてみる価値あり。
チャリボン

導入団体
ADDS
シブヤ大学
BONDプロジェクト  等

FASHION CHARITY PROJECT

不要になったブランド服やバッグを寄付することで、指定のNPOに寄付ができる仕組み。
今後も随時、参加NPOを増やす予定。ただし、FASHION CHARITY PROJECTでの寄付も寄附金控除の対象となるため、基本的には、認定NPOのみが対象とのこと。
FASHION CHARITY PROJECT

導入団体
育て上げネット
カタリバ 等

(参考)NET OFFの「スマイル・エコ・プログラム」

古本、CD、DVDなどを寄付することで、指定のコースに寄付ができる仕組み。
2016年11月現在のところは支援先を追加する予定はない模様。支援先の選定は「運営団体がしっかりとしているか、積極的な活動をされているか等を確認させていただき、総合的に判断して決定させて頂いております。」とのこと。
スマイル・エコ・プログラム

導入団体
公益財団法人 オイスカ 等

現金・現物の寄付以外にもさまざまな手法があるので、ぜひ検討して寄付を集めていただければと思います。

上記のようなプログラムとGoogle AdGrantsとを併用し寄付につなげる

上記のようなプログラムに参加していることを告知するのに、チラシ等も有効ですが、Google社が提供するNPO向けのリスティング広告の助成プログラム「Google AdGrants」を利用すれば、直接の知り合いでない方にも無料で告知が可能です。

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NPO団体の解決したい課題がニッチであればあるほど、が「Google AdGrants」で出稿するキーワードは検索回数が少ないため、表示がされにくいという弱点がありますが、不用品処分関連のキーワードで出稿することで、全国の「不用品処分」のニーズにぶつけて出稿することができます。(すでに参入しているNPOも多いので競争にはなりますが…)

以下のような不用品のリサイクル業者によるNPO/NGO支援プログラムと「Google AdGrants」を組み合わせることで、まだ自団体を知らない人にもアプローチすることができます。

この記事を書いた人

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MARCHITECT

大阪出身。大学卒業後上京し、一部上場の教育系の出版社でコミュニティ運営、サイト企画、編集、Webプロモーションなどに約15年従事。
退職後、フリーランスとしてNPOや社会的企業を中心に、事業計画・運用改善・ディレクション・プロモーション・編集・ライティングなどでサポートしています。