Webサイトにおいて、イベント告知をするために「Googleカレンダー」を使いたいという要望を時々お伺いします。今回はそのメリット・デメリットをお伝えします。
Webサイトでのスケジュール表示にGoogleカレンダーを使うメリット・デメリット
【メリット】
・無料である
Googleのアカウントを持っていれば、無料で作れます。
・簡単に月ごとの表示をしてくれる
予定のある日にスケジュールを入力していくと、自動的にカレンダー表示にしてくれます。
専門的な知識は必要ありません。
・埋め込みが簡単
Googleカレンダーがすでにあるならば、すぐにWebサイトに埋め込むことができます。
・気に入ったイベントをユーザーが自分のカレンダーで予定化しやすい
スケジュールを開いて気に入った場合は、ユーザーがGoogleアカウントを持っている場合「マイカレンダーにコピー」の操作をすることで、予定に入れてもらいやすくなります。
【デメリット】
・スケジュールの量によっては逆効果
入力する予定が月に数回、またはそれ以下かしかない場合、スカスカに見えてしまうことで「活発ではなさそう」という印象を持たせてしまうリスクがあります。
・翌月以降のスケジュールはクリックしないと見えない
翌月にたくさんスケジュールが入っていたとしても、「翌月」をクリックしないと予定が表示されず、気づいてもらいにくくなっています。
・イベントのタイトルが一部しか表示されない
多くの場合において各スケジュールのタイトルが一部しか表示されないため、ユーザーがよほど興味を持っていないとクリックしてもらいづらいというリスクがあります。
また、1日に複数の予定が詰まっている場合は一部しか表示されません。
・イベントに入力した原稿はSEOに効果がない
Webサイトのなかに、カレンダーに入れた原稿情報が含まれているわけではないので、SEOの効果がありません。イベント名等で検索した場合に、Webサイトが引っかからないことが考えられます。
・運用が煩雑になる恐れがある
Webサイトの更新担当者がGoogleカレンダーへの入力担当を兼任する場合、ツールが増えることで業務が煩雑になることがあります。
Google カレンダー利用が向いているケースかどうかを見極めよう
Googleカレンダーにはメリット・デメリットがありますが、向いているケースと向いていないケースを見極めるようにして導入判断をするとよいでしょう。
Googleカレンダーが向いているケースは以下のようなケースです。
- 月に10回以上、コンスタントに告知したいイベントがある
- 1日に4つも5つもイベントが重なることはない
- 各イベントが一般ユーザーにとって魅力的であり、タイトルが全部見えなくてもクリックしたくなるメリットがある
- Googleカレンダーへの入力担当がWebサイトの更新担当者と別にいる、またはWebサイトの更新担当者は複数のツールを使うのに慣れている
- イベント担当者がWebサイトを自由に更新できない
Google カレンダーを使わない場合の代替案
Google カレンダーを使わない場合の代替案を2つ紹介します。
以下の方法であれば、Webサイトのなかにイベント情報が含まれますので、イベント名で検索した場合も検索エンジンにひっかけることが期待できます。
1. 予定を「スケジュール」という記事として扱う運用する
WordPressなどのCMSを利用している場合は、告知したいイベントを記事として投稿するのも一つの手です。
WordPressのように記事の表示をカスタマイズできるツールの場合は、並び順を「更新日」ではなく、「イベント開催日」順に表示されるように設定さえすれば、イベントの頻度が高くなくても「スカスカ」な印象を与えずに済みます。
また、カスタマイズをすればサムネイル画像や開催地などを表示することもでき、ユーザーにとってよりわかりやすい表示にすることができます。
例)
2. 予定をkintoneを使って運用する(有料)
Web担当者がイベント予定を把握しきれないようなケース、かつ、すでに社内コミュニケーションツールとしてサイボウズオフィスを利用している場合にオススメなのが、サイボウズ社のkintoneというツールを使って予定を入力する方法です。
有料ではありますが、イベント担当者が複数いて、それぞれが告知したいという場合に向いています。
導入に必要な準備は下記です。
1・kintoneの契約(NPOにはお得なNPOプランがあります)
2・kintoneでスケジュール入力用のアプリを作る
3・kintoneとWebサイトを連携する
導入後の運用は下記のようなイメージです。
メンバーがサイボウズオフィスを毎日使っている場合は、別のツールにアカウントを切り替えることなく、サイボウズオフィスの上部メニューからkintoneに画面表示を切り替え、スケジュールを入力するアプリから各メンバーが決められた項目に入力します。
そうすることで、自動的にWebサイトにスケジュールを表示をすることができます。
2は自分たちでも設定可能ですが、3はやや専門的な知識が必要なので、サイボウズ社やkintoneエバンジェリストと呼ばれる専門家に相談してください。
担当しているWebサイトで告知したいスケジュールの頻度や、スケジュールの入力体制を考慮しながら最適なツールを選ぶようにしましょう。