成功している美容室の運営ノウハウをインタビューするシリーズ第一弾。
今回は東京・代官山にあるオシャレなサロン「代官山cheri」にお話を伺いました。
このサロンのスゴイところまとめ
- 広告費をかけていない
- 値引きをしていない
- やりたいことだけやって、毎月理想の客足の9割~10割が来店
スゴイところ1:広告費をかけていない
一般的にサロンを運営するうえで、集客施策として下記のようなことが挙げられます。
・美容室ポータルへの出稿
・チラシの配布
・SNSへの投稿
・ブログの執筆
・休眠層への営業メール
しかし、このサロンではいずれの策も実施していません。その理由を伺いました。
「美容室ポータルへの出稿(無料タイプ含む)をしない理由」
土俵が違うんですよ。
美容室ポータルはいわば、「お客さんを流動させる」ためのもの。
美容室ポータル経由のお客さんのリピート率は、2割前後でないかと言われています。
うちでは、「定着しないお客さま」にパワーを割きたくないのです。そのかわり、来ていただいたお客さまには特別な時間を提供します。(オーナー)
施術中に提供されているドリンクメニューも他所ではまず見ないものですよね。
「皇室御用達のレモンで作ったレモンスカッシュ」を出されたことがあるのには驚きました。
毎年の周年の記念品もいくつか拝見しましたが、木製の小さなオリジナルケースに入ったリップバームなんて、普通に「リピート買い」したくなるクオリティだと思います。
「新規のお客さまに来ていただきたいから、既存のお客さまを大事にする」ということです。
既存のお客さまからの口コミが頼りではありますが、だからといって紹介カードみたいなこともしません。そこにパワーを割くのではなく、既存のお客さまから周囲の方へ、「おススメだよ」と自然に言いたくなる「特別感」を感じていただくか、ということに注力しています。(オーナー)
スゴイところ2:値引きをしない
また、顧客のリピート施策として一般的に下記のようなことが挙げられます。
・初回割引
・早期予約割引
・期間内の一定回数以上の来店で割引
・友人紹介割引
・ポイントカード
しかし、このサロンではここでもいずれの策も実施していません。その理由を伺いました。
「値引きをしない理由」
顧客のリピートは狙っていますが、だからといってポイントカードみたいなことはしません。うちのお客さまはそれ目当てでいらっしゃるのではないのです。
値引きをするのではなく、その分の手間暇・情熱をかけて、お客さまがここに来ている時間にどれだけのエピソードを作れるか、ということを大事にしています。(オーナー)
©cheri
スゴイところ3:やりたいことだけやって、毎月理想の客足の9割~10割が来店
一般的な集客・リピート施策に手を出さず、好きなことだけをやってどのくらいお客さんがいらしているんでしょうか。またその新規・継続の内訳は?
3か月で550人~600人くらい来店されます。
自分が自信をもってコントロールできるMAXの数の、だいたいその数の90~100%くらいで推移しています。新規のお客さまは5%前後で、そのすべてが口コミ経由です。
高価格帯の店ということもあり、年齢層はけっこう上のほうの方が中心ですが、そのまま高齢層にスライドしていっているわけではありません。
そのお客さまたちのお子さまの層にいらしていただけているので、年齢としては2歳から大学生くらいのお客さまの層と、その親御様の層が中心です。(オーナー)
価格競争・集客競争に巻き込まれるのではなく、「お客さまに特別な時間を提供する」ことに注力する戦略を取られているということですね。
技術とホスピタリティ、センスに自信があるからこそ取れる戦略です。
この方法を公開したところで、誰にでも真似できるわけではない、ということが最大の強みですね。
とはいえ、さすがにサロンのサイトを作るのに費用はかかっているでしょうから、「広告費を一切かけていない」は言い過ぎなのでは?と聞いてみたところ、本当にかけていないとのこと。
いったいどうやっているのか、「無料でサロンのサイトを作る方法」をお伺いしました。