『Webサイトを作るときは、WordPressなどの CMSがオススメ』という記事では、Webサイトを作るときに CMS、特に WordPressをオススメしました。
では、実際に WordPressでサイトを制作するには、どのような手順で作ったら良いでしょう? そのためには、「レンタルサーバー」を準備する必要があります。レンタルサーバーとは、その名の通り「サーバー」と呼ばれる機器を「レンタル」できるサービス。レンタルとは言っても、実際の機器が届くわけではなく、各サービス業者が運用するコンピューターの一部をインターネットを通じて利用する事ができます。
レンタルサーバーは、基本的には月額や年額で契約をし、価格的には数百円程度のものから、数万円のもの、または利用した分だけ後払いをする「従量課金」などの方式があります。非常にたくさんの種類があるため、選ぶのは大変です。そこでこの記事は、レンタルサーバーの選び方と、筆者がオススメするレンタルサーバーをご紹介しましょう。
WordPressが動作するサーバーを選ぶ
当然ながら、WordPressを利用したい場合には、動作が可能なサーバーを選ばなければなりません。WordPressはどんなサーバーでも動作するというわけではなく、「動作要件」というものがあります。少し技術的な話をすると「PHP(ピーエイチピー)」と「MySQL(マイエスキューエル)」が動作している必要があり、またそのバージョンにも指定があります。詳しくは、次のページを確認してみましょう。
※ ページ最下部に動作要件が書かれています
各レンタルサーバーのサービス内容を確認すると、そのサーバーではどんな機能があり、各機能はどのバージョンであるかが明記されているため、これを調べなければなりません。ただし最近は、各社とも WordPressの利用は需要が高く、目立つ位置に「WordPress対応」といった文言が書かれていることが多いため、まずはこれを頼りにすると良いでしょう。
従量課金は非常に難しいので、まずは月額から
冒頭で紹介した従量課金のサーバーの場合、一見すると非常に安く感じます。例えば、Amazon EC2というサーバーの、t2.microというサーバーの場合、レンタル料金は1時間あたり「$0.0065(2016年9月現在)」で約 0.6円。24時間で 14円で1ヶ月でも500円未満となります。非常に安そうに思いますが、t2.microというサーバーは非常に性能的には低く、これだけでは実用的なサーバーにはなりません。ここから、さまざまなオプションなどを組み合わせていかなければなりませんので、手間もかかり、総額は月額のレンタルサーバーよりも高額になってしまうこともしばしばです。
サイトの引越しは手間がかかってしまうので、選択は慎重に
月額 1,000円以上するサーバーよりも、200円程度で済むサーバーの方が、料金的には魅力的な事は当然です。しかし、格安のサーバーの場合、次のような点で将来的にデメリットになることもあります。
- 処理速度が遅く、閲覧するのに時間がかかってしまう
- 保存容量が少なく、画像が保管しきれない
- 運用できるサイトの数に制限があり、新しいビジネスを始めるときに新たにサーバーを契約しなければならない
また、WordPressなどの CMSを利用しているサイトの場合、Webサーバーを乗り換える作業もなかなか手間がかかってしまい、簡単ではありません。「安い」という事だけを基準とせず、今後のビジネスの展開などに沿って利用しやすいサーバーを選ぶと良いでしょう。
SSLの料金もチェック
見落としがちなのが、「SSL」の料金です。SSLは、お問い合わせフォームなどのセキュリティを守るための技術で、近年ではどんな Webサイトにも必須のオプションとなります(このちゃんとWeb.bizもすべてのページを SSLで保護しています)。
通常 SSLは、レンタルサーバーのオプション扱いとなっていて、別途申し込みをし、年額で契約をします。この時、サーバーが指定の SSLのみしか利用できないといった場合に、この料金が非常に高額な場合があります。レンタルサーバーは、格安なのに SSLを使おうとしたら、一気に料金が上がってしまうなんて言うこともありますので、こちらも合わせてチェックをしておきましょう。
筆者がオススメする、WordPress対応サーバー
それでは、筆者がオススメする WordPress対応のレンタルサーバーを、いくつかご紹介しましょう。
Heteml
月額 1,000円からで、安いサーバーとは言えないものの、ビジネスとしても充分活用できるサーバーと言えます。
特に、管理画面などのデザインがキレイで使いやすく、迷わずに使うことができます。機能の向上もかなり頻繁に行なわれており、他のレンタルサーバーと比べても、動きが早いと言えます。
COREPRESS Cloud
月 500円でWordPress専用のサーバーとして開発されていて、申し込みをしてすぐに WordPressを利用する事ができます。テスト用の領域と公開用の領域があり、データを行き来したり、バックアップを自動で取得したり等、専用のサーバーならでは機能も豊富で、「今後もずっと WordPressを使い続ける」と決めているなら、非常に使いやすいサーバーと言えるでしょう。
CPI シェアードプラン ACE01
料金的には、月額 3,800円からと他と比べるとかなり高額なサーバーとなります。ただし、容量無制限、メールアカウント数無制限、ドメイン数も無制限など、さまざまな要素に制限がないため、1度契約をすれば将来にわたって安心して使い続けることができるという安心感があります。
本気でビジネスをやっていくなら、価値のあるサーバーと言えるでしょう。
ぜひ、自分に合ったレンタルサーバーを探してみると良いでしょう。