WordPressで運用しているサイトにとって、「引っ越し」というのは非常に骨の折れる作業です。
手順を守って作業をしないと、真っ白のページが表示されてしまったり、管理画面に入れなくなったりなど、トラブルが頻発します。
ここでは、そんな WordPressの引っ越し時に発生しがちなトラブルとその原因をご紹介しましょう。
トラブル1: トップページが真っ白
トップページから真っ白になってしまうのは「テーマ」のファイルが移行されていないことが考えられます。
WordPressは、その見た目を「テーマ」によって変えることができます。この時、WordPressはテーマの本体は「wp-content/themes」フォルダーの中にファイルとして保存しますが、「どのテーマを使っているか」という内容はデータベースに保存してしまいます。
この時、データベースだけを移行してファイルを移行していないと、「利用しているテーマが見つからない」という状態となり、先のようなトラブルになります。
これを防ぐには、データベースを移行する前に「wp-content/thems」フォルダーの内容をコピーしておきましょう。
トラブル2: ところどころおかしくなる
例えばページが途中までしか表示されないとか、表示が崩れているとか、正しく機能しないなど、ところどころでおかしくなるのは、「プラグイン」が正しく移行されていない可能性があります。
先と同様に、WordPressはプラグインについてもプラグインの本体は「ファイル」として保存し、「プラグインの利用状況」や「設定」についてはデータベースに保管します。そのため、どちらかしか移行していないなどの場合に、正しくプラグインが動作せずに、ところどころでおかしくなってしまいます。
トラブル3:CSSがリンク切れする、管理画面に入れない
トップページはかろうじて表示されるものの、CSSが正しく読み込まれずに表示が崩れているとか、管理画面に入ろうとすると読み込みが終わらないなどの場合、旧ドメインの情報が残ってしまっていることが考えられます。
WordPressはドメインの情報をデータベースに直接書き込んでしまいます。そのため、もしアドレスを変更して運用したいなどで、サーバーを移行した場合、旧ドメインの情報が混ざってしまって、正しく読み込まれなくなってしまいます。
これを防ぐには、データベースを新しいサーバーに移行した後で、データベース管理ツールを使って、「wp-options」というテーブルを編集し、最初の項目である「siteurl」と「home」という項目を新しいアドレスで書き換えます。
トラブル4:ところどころがリンク切れする
先と同様に、記事の中の画像やリンクなどがところどころ途切れてしまうことがあります。これもやはり、旧ドメインの情報がデータベースの中に書き込まれてしまっていることが原因です。
ただし、これについてはさまざまな所に書き込まれてしまうため、手作業で書き換えるのは難しく、専用のプラグインである『Velvet Blues Update URLs』を利用すると良いでしょう。
このプラグインをインストールして、「ツール→Update URLs」メニューを開きます。Old URLと New URLを入力する欄があるので、それぞれ入力して書き換えの大賞を選びます。ここでは、すべてのチェックボックスにチェックを入れて良いでしょう。
これで、ボタンをクリックすれば URLの情報を書き換えることができます。
トラブル5: セットアップ画面が表示されてしまう
移行したはずなのに、セットアップ画面が表示されてしまった場合、データベースが正しく移行できていません。WordPressは、データベースに「テーブル」が存在している場合に「インストール済み」とみなし、テーブルがない場合は「インストール前」と判断します。
データベースが正しく移行できているか、WordPressが利用しているデータベースに正しくインポートをしているかを確認しましょう。
まとめ: All-in-One WP Migrationを利用しよう
このように、WordPressの引っ越しは慎重に作業をしないと、さまざまなトラブルに見舞われることがあります。WordPressがどのようなしくみで動作していて、どんな時にどんな現象が発生するのかをしっかり理解できるようにすると良いでしょう。
また、このような煩雑な事態に見舞われるのを防ぐには、引っ越し用のプラグインを利用すると良いでしょう。筆者がおすすめするのは、『All-in-One WP Migration』です。無償から99$位の費用で利用できる貯め、非常に扱いやすいプラグインです。
困ったときには是非弊社にもご相談頂ければ幸いです。