WordPressでWebサイトを運用中に、ディレクトリ名を変更したい場合があります。例えば「/blog」というアドレスで運用していたWebサイトを、「/media」に変更したいと言った場合。
しかし、WordPressで運用されているWebサイトの場合はそのままファイル群をコピーペーストすれば、引っ越しができるという訳ではありません。
アドレスが古いままになってしまったり、リンクが切れてしまったり、そもそもアクセスができないということもあります。そこで、ここでは、WordPressの正しいディレクトリの手順をご紹介しましょう。
なお、WordPressの引っ越しについて不安な点や不明な点がある場合は、H2O spaceまでご相談くださいませ。
まずはバックアップを取得しよう
まずは、どんな作業を行うときもバックアップを取得するのが得策です。バックアップには、筆者は「All-in-One WP Migration and Backup」というプラグインをおすすめしています。
バックアップだけでなく、WordPressの引っ越しなどさまざまな用途に活用できる、応用範囲の広いプラグインです。インストールしたら、「All-in-One WP Migration→バックアップ」メニューを辿って、「バックアップを作成」ボタンをクリックしましょう。
ダウンロードしておけば、安心して作業ができます。
アドレスを書き換えよう
それでは作業を始めて行きましょう。管理画面で「設定→一般」メニューを辿ります。
「WordPressアドレス(URL)」と「サイトアドレス(URL)」に、それぞれ現在のアドレスが入力されているため、これを新しいディレクトリ名やドメイン名に変更します。
保存をすると画面が真っ白になってしまいますが、これは正しい挙動なので安心しましょう。これで、最初の作業が完了です。
ディレクトリを変更しよう
そしたら、実際のディレクトリ名を変更します。FTPクライアントなどでサーバーに接続したり、コントロールパネルなど、サーバーが提供しているツールを利用して、ディレクトリ名を変更または移動しましょう。
そしたら、新しいアドレスのログイン画面にアクセスしましょう。例えばここでは「media」というディレクトリ名に変更したとします。次のようになります。
https://example.com/media/wp-login.php
セキュリティプラグインなどで、ログイン画面のアドレスを変更していた場合は、それに従ってください。既存のアカウントでログインをしましょう。これで、新しいアドレスで管理画面にアクセスできるようになりました。
記事内のパスを書き換えよう
この状態で公開画面の方を見ると、画像が正しく表示されていなかったり、リンクが途切れてしまったりします。
これは、WordPressは投稿や固定ページの「記事」内に、直接アドレスを書き込んでしまうため、これらの情報が古いアドレスのままになってしまっているためです。
これを一括で書き換えるプラグインとして、「Update URLs」というプラグインを使いましょう。
インストールして有効化すると、「ツール→Update URLs」メニューが追加されます。なお、インストール中に表示されるアナウンスはニュースメールの受信の告知なので、不要であれば「スキップ」をクリックしても良いでしょう。
「Old URL」に旧アドレスを、「New URL」に新アドレスを入力し、すべてのコンテンツを置き換えるために、すべてにチェックを入れます。「Update URLs NOW」ボタンをクリックしましょう。
これですべてのアドレスが置き換わり、画像なども表示されるようになります。
まとめ
ディレクトリの変更方法は、これで以上です。もしこの時、サーバー自体を変更したい場合やドメイン名が変化する場合などは、もう少し手順が複雑になります。そのため、これらの場合は「All-in-One WP Migration and Backup」プラグインを利用した引っ越し手順を行う方が、手軽に確実に作業ができます。詳しい手順は、以下の記事をご参照ください。